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×2020年4月→改め2021年3月よりJOCVとしてケニアへ。いろいろ情報発信ができるといいな

アレの話

あんまり大っぴらに語るのもどうかなと思いつつ、せっかくの経験なので記録に残しておくべきだろうとも思いまして、具体的な単語を出さずに書いてみようと思います。
何の話?って聞かれてもお答えはしかねます(笑)悪しからず。

さて、去る12/19(日)。
朝から何となく風邪っぽいな~と思って、熱を計ってみると37℃半ばほど。
最近忙しかったし、疲れてるのかなと思い、細々とした用を済ませて休むことに。
そのまま夕方4時くらいまで寝てしまいました。

そして体温を計ってみると、なんと39.8℃。日本でもなかなか経験したことのない数値です。
そのため、ひとまず事務所へ連絡を。
最初に指示されたのは、マラリアテストでした。
アフリカで高熱が出たら、まずはマラリアを疑え、というのは基本だそうです。
マラリアテストはケニアに来て最初の頃にやり方を教わるのですが、そういうキットが販売されています。
やり方は簡単で、針で自分の指の血管を傷つけて血液を採り、専用の検査器具に試薬とともに染み込ませ、しばらく待つと表れる表示を見て陽性/陰性を判断するというものです。

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結果は陰性。
ケニアの中央高地地域は、マラリアの危険性はそれほど高くないと言われています。

続いて、別の検査を受けるよう指示が出て、ティカの病院へ。
日曜日の夕方でも救急の窓口は開いていて、人がずらーっと並んでいます。
窓口は女性優先になっており、赤ちゃんを抱いたお母さんたちがたくさん並んでいました。
そして、待てど暮らせど列は先に進まず…
1時間半くらい待ったのですが、ぜんぜん先に進まず、どんどん寒くなってきたため、あきらめて帰宅しました。
ケニア国内ではわりと高レベルの公立病院のはずなのですが、待合室がオープンエアで、さすがに40℃近い熱が出てる時にはしんどかったですね…

そんなわけで、翌朝12/20(月)の朝に、事務所が呼んでくれた民間の救急車でナイロビへ。
この時点で熱のピークは越え、体調もそんなに悪くなく、「けっきょくただの風邪だったのでは…?」と思い始めたところです。
1時間程でナイロビに到着し、病院へ。ケニアでも最高レベルの病院ということで、ティカの病院とは段違いの設備です。
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ケニア国内でも現在大流行中ということで、検査までずいぶん時間がかかりました。
この検査だけは、屋外にテントを張ってやってましたね。
2時間くらい待ったでしょうか。しかし、ナイロビというところは非常に気候が良いので、日光を避けていれば、暑すぎることもなく過ごすことができます。
夏は蒸し暑く、冬は寒い日本では、これはできないですね。

検査結果は翌日メールで届くということで、その日はナイロビ市内のホテルへ。

そして翌日12/21(火)。
待っててもぜんぜんメールが来ず、そわそわしていたら、昼過ぎにようやく届きました。
まさかの「Positive」の表示。
もうすっかり体温も血中酸素濃度も平常時まで落ち着いていたので、びっくりしました。
感染していたとは…!
症状が軽くて済んだのはワクチンのおかげかもしれませんが。受けてて良かった予防接種。こういうことになって初めて、ありがたみがわかるのですね。
肺にも炎症が見られるので間違いないでしょう、とのこと。

そんなわけで、すっかり元気なのですが、そのままホテルで規定通り10日間の隔離期間に突入です。
「こんなの意味あるの…?笑」という電話での医師の診断を受け、なぜかビタミン剤だけ処方され(もう回復済みなので薬も不要ということなのでしょうけど)、あとはひたすらホテルの部屋に籠もります。
こんなことになるとは予想してなかったので、ラップトップを持って来なかったのが悔やまれます。せっかく元気なのだから、ホテルで仕事すればよかった…などと思う程度には余裕がありました。

Kindleを持ってきたのは本当に良かったと思いました。Kindleがなかったら途中で嫌になっていたでしょうね!
高野秀行さんのノンフィクション『謎の独立国家ソマリランド』と『恋するソマリア』の2冊を読破しました。あと、手持ちの漫画をたくさん読み返しましたね。そういう点では有意義だったかもしれません。

着替えもあまりたくさんは持ってきてなかったのですが、基本下着だけで、毎日手洗いしてもそんなに大変ではなかったのでよかったです。
食事は毎食部屋に持ってきてもらいましたが、さすがにぜんぜん身体を動かしてないので、1日2食で十分でした。
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注文を受けた人によって量が大きく変わる朝食(笑)

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夕食で一番おいしかったポークチョップ

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差し入れをいただいたのは本当にありがたかったです🙏🙏🙏

こっちの知り合いとメッセージしていて、「最近身の回りで風邪をひいてる人がたくさんいる」という話が出たんですが、たぶんその人たちみんな感染してますね…
ケニア国内の状況はこんなですし。
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陽性率30%越えで、一切の規制なしのままクリスマス休暇に突入したので、おそらく国内にぶわっと広まったはず。
症状もそこまで重くならないようなので、みんな「風邪引いたかな?」というノリで感染して、集団免疫が完成する、というオチが見えてきました。

アフリカの大部分の国は、もうそれで乗り越えてしまうのかもしれません。それが良いのか悪いのかはわかりませんが、それが途上国のリアルではないかと…

繰り返しますが、何の話?って聞かれてもお答えはしかねます(笑)
みなさま、くれぐれもお身体には気をつけて、良いお年をお迎えください。
私も、年越し前には家に帰れそうです…