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×2020年4月→改め2021年3月よりJOCVとしてケニアへ。いろいろ情報発信ができるといいな

ケニア滞在第五週 ナイロビより愛をこめて⑦

今日はお勉強の復習を。
こっちへ来てからオンラインで、JICAの専門家の方や他組織の方から、ケニアについて色々とお話を聞いているので、その中で印象に残った話をいくつか。

 

ケニアのエネルギー

 ケニアは実は地熱発電がさかん!ケニアには、アフリカ大陸を縦断する大地溝帯(グレート・リフト・ヴァレー)というものが通っています。これはプレートの境界線であり、つまり地殻変動が起こっている場所ということです。アフリカ大陸が2つに引き裂かれようとすることで生じる大きな亀裂(長さ約7,000km!)あるいは谷のようなもので、ヴィクトリア湖をはじめとする大きな湖や、キリマンジャロ山・ケニア山といった高山があるのは、地殻変動の影響だそうです。
 プレート活動が盛んなエリアは、地下のマグマの活動が盛んということで、地熱発電の可能性が高いそうです。今やケニアでは地熱発電で電力の46%を賄っており、水力・風力と合わせると全電力の85%を再生可能エネルギーが占めるのだとか。
(※もちろん、日本と比較してずっと電力需要が小さいからこういうことができるのだと思います。一方で、日本でももっと地熱を活用できるのでは?とも思いますけどね)

globe.asahi.com

地熱による発電量が世界第8位(2015年)のようですね。

www.chinetsukyokai.com

 

ケニアの産業

 ケニアの主要産業は農業です。さすがにもう国民の大半が農業に従事してる、というレベルは脱していますが、それでもなおGDPの3分の1を農業が占めています。有名なのは紅茶とコーヒーですね。茶の生産量は、中国・インドに次ぐ世界第三位!(2018年)

www.ssnp.co.jp

 あと有名なのは花き(観賞用植物)です。主に生花・切り花の類いですね。ケニアの輸出品の1割強を占め、日本が輸入する花きの約半分(47%)はケニア産なのだそうです。花きは旅客機を利用した輸出が主だったため、コロナ禍では大変だったようですが、それでももうずいぶん持ち直しているのだとか。

www.jetro.go.jp

 その他にもケニアでは食品加工業が盛んで、ウガンダタンザニアルワンダなどの周辺諸国に輸出しているそうです。スーパーで見かける加工食品で印象的なのは、ヨーグルトとビールですかね。ヨーグルトはメーカーや種類がとても多くて、スーパーの一角をヨーグルトが占めています。
 ビールはこれ。

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 1922年創立の老舗ケニア・ブルワリーズのタスカー・ラガー。ケニア・ブルワリーズ以外にもいくつかビールメーカーはあるようですし、クラフトビールもスーパーでたくさん売られています。ナイロビのビラ・シャカ・ブルワリーとか、ナイロビの隣町キクユにある254ブルーイングなどを見かけました。

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 ビラ・シャカ・ブルワリーのマンゴーIPA。ラベルのデザインもいいし、色んなタイプのビールを作っていて、本当にイマっぽいクラフトブルワリーだと思います。

 

③日本とケニアの貿易

 日本は、ケニアからコーヒー、紅茶、花き、スパイスなどを主に輸入してるのですが、ケニアが日本から輸入しているのは自動車と、鉄鋼です。
 ケニアで走っている車は見る限り9割以上が日本車。日本のほとんどのメーカーの車が走っています(軽自動車も見かけます)。次に多いのがドイツ車で、フォルクスヴァーゲン、メルセデスベンツBMWアウディなど。他に、英ランドローヴァ、米ジープやフォード、仏ルノー、韓ヒュンダイ、インド車などもぽつぽつ見かけます。でも圧倒的に日本車が多い。
 ケニアに輸出されてる自動車の大半は中古車で、新車は1割にも満たないそうです。なのでケニアは、トヨタよりもいすゞの新車の方が売れるという逆転現象が起こる珍しい国なのだとか。ケニアも日本と同じ左走行/右ハンドルの国なので受け入れられやすい、というのもあるようです。

 

色々と国のことを知るのは楽しいですね。